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    はんだ合金熱力学データベースを使用した計算結果の例



  

   Pb-Sn 2元系合金の平衡状態図と準安定な液相/(Pb)相間の状態図を
   図3に示します。図(b)に示すように、単に平衡状態図だけでなく、
   液体が過冷された時の準安定平衡も計算できます。



  

   実用的にも重要な Pb-Sn-Sb 合金の垂直断面図を図5に示します。
   図中の△印は DSC による実験値です。



  

   Pb-Sn-Sb 合金系の液相面を図6に示します。この系には、
   E、Eの共晶とUの不変系反応が存在します。



  

   マイクロソルダー材の合金設計への応用

   Pb-Bi-Sn 系の液相面に及ぼす Sb の影響を図11に示します。
   1%程度の Sb の添加によって、金属間化合物β(SnSb)相の初晶が3元共晶点
   を覆うように出現し、この近傍の合金の融点が急激に上昇することがわかります。 
   ( Sb は Sn の低温変態による脆化を防止するには効果的な添加元素ですが、
   極く少量の添加によってβ相が晶出し、機械的性質の低下や湯流れ性の低下を招く
   ことに注意しなければなりません。状態図のデータベースは熱力学的性質の予測や
   計算にも大きな威力を発揮します。特に液相の表面エネルギーや粘性は、はんだの
   ぬれ性や鋳造性とも密接に関連するので重要な熱力学因子です。液相の自由エネル
   ギーが既知であればこれらの値の推定が可能です。)



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